揖斐郡坂内川上の八草川左岸にて融雪崩壊が発生。
規模は高さ80m、幅70m、崩壊土量は約2万㎥に及んだ。ふもとを流れる八草川へも土砂が流れ込み、河床は1~2m程度上昇。八草川に沿って走る町道も土砂による通行止となった。
山腹工を行うにあたり、先ずは切土法面整形を施す。
機械による切土整形の他、機械施工が困難な箇所は人力による整形作業を行った。

モノレールやケーブルクレーンの設置。
作業現場となるのは地上約100mの高所になることから、作業員が往来するための座席付きのモノレールに加え、コンクリートなどの材料や、その他資材を運ぶためのケーブルクレーンを設置した。

補強鉄筋を挿入し、吹付法枠工を行う。
削孔した箇所にセメントモルタルを注入後、鉄筋を挿入して法面を補強。グランドアンカー工を施すための支承として吹付法枠工、簡易吹付法枠工を施す。

グランドアンカー工を施す。
グランドアンカーと呼ばれる高強度の鋼材を法面表面から地中20mまで埋没させる。これにより、地すべり抑止の機能が働き、安定した法面作りの基礎が完成した。

簡易吹付枠工を施す。
降雪により冬の時期に中断していた山腹工事を再開。昨年度に完了した場所の下部から再び工事をスタート。モルタルを吹付けることにより表面の排水性に優れ、吹付枠内の滞水を防ぐソイルクリート工法による簡易吹付枠工を行う。

植生基材吹付を行う
融雪崩壊が起きた法面の植生を復元するため、これまで施工してきた法面に、緑化基盤材を被覆し、植物を生育させて法面の安定化と自然化を行う植生基材吹付を行った。
(写真は、植生を法面に根づかせるための金網ラス張り工の様子)

グランドアンカー工を施し、今年の施工が終了。
昨年同様に、グランドアンカーを施し、法面の安定化を進めた。残りの施工箇所は翌年度事業に持ち越しとなる。


